窯業系サイディングの劣化症状

窯業系サイディングの施工を行ってから数年ほど経過しますと、劣化症状が出てしまう事があります。例えばサイディングのひび割れです。またサイディングの表面が粉を吹いたような状態になる事もあれば、シーリング部分が断裂してしまう事があります。

おしゃれな窯業系サイディング

サイディングにヒビが入る症状

窯業系サイディングは、やや水に弱いです。サイディングのつなぎ目にあるシーリングが水を防いでくれているのですが、そこが劣化してしまった時などは、色々な症状が出てきてしまう事があります。その1つがひび割れです。
サイディングのひび割れはクラックと表現される事もありますが、徐々に拡大する傾向があります。ヒビが入った箇所から、さらに水が入り込んでしまうからです。
地割れをイメージすると、分かりやすいです。たまに地面にヒビが入ってしまう事もありますが、それを放置しておきますと、ひび割れ部分から雨水などが入り込んでしまいます。地割れの箇所から侵入した雨水は、地面の状態をさらに悪化させてしまうのです。地面が虚弱になってしまい、ひび割れが拡大してしまう事があります。それと似たようなイメージです。
まして窯業系サイディングは水に弱い訳ですから、地割れよりもヒビが拡大しやすいです。ヒビが大きくなるだけでなく、枝分かれしてしまう事さえあります。
どこからヒビが入るかというと、例えばタイルとタイルのつなぎ目付近です。サイディングのタイルの間には、シーリングという箇所があります。シーリングが割れてしまいますと、そこから水が入ってひび割れしてしまう事も多いのです。
もしくは、釘打ち部分です。サイディングによっては釘で固定されている事もありますが、そこにある隙間から水が入り込んで、ヒビが入ってしまうケースがあります。

窯業系サイディングのチョーキング

それと窯業系サイディングは、たまに粉を吹いてしまう事があるのです。いわゆるチョーキングという症状です。
黒板に書くチョークを握ってみると、手に粉が付いてしまうでしょう。チョーキングは、そのチョークの粉のようなイメージになります。
窯業系サイディングも、実は完璧ではありません。サイディングの表面の一部が剥離してしまい、粉を吹いてしまうケースもあるのです。
なぜサイディングから粉が出てきてしまうかというと、主に紫外線です。紫外線は人間の肌に悪影響を及ぼしてしまいますが、外壁も同様です。長い期間に渡って壁に紫外線が当たり続けてしまうと、ダメージが蓄積されてしまいます。それで塗装の表面がやや虚弱になってしまい、粉を吹いたような状態になってしまうのです。
ある意味、皮膚の乾燥のようなイメージになります。乾いた空気が皮膚に当たり続けますと、皮膚の表面から粉が出てきてしまう事もあるのです。サイディングの表面も、同じような原理で粉を吹いてしまう事があります。
粉を吹いているサイディングは、少なくとも塗膜が劣化している事だけは間違いありません。また防水機能も弱くなっている状態になります。

深い部分までダメージが及んでいる症状

また層間剥離という症状が起きることもあります。数層に渡って、劣化しているような状態です。
上記でも少し触れましたが、窯業系サイディングは水に弱いのです。水に浸ったままにしてしまいますと、ヒビが拡大してしまうだけでなく、サイディングの深い部分にまでダメージが及んでしまうのです。
そもそも窯業系サイディングは、数層構造になっています。症状が軽い内は、一番外側にある層だけがダメージを受けた状態になりますが、エスカレートすると内側の層もダメージを受けてしまうのです。
層間剥離の状態になってしまったサイディングは、補修するハードルも若干高くなります。本来は窯業系サイディングは、かなり頑丈な造りになっているのです。それが数層にも渡ってダメージを受けていますから、メンテナンスも少々面倒になってしまう傾向があります。

シーリングのひび割れや剥離などの症状

それとシーリングの不具合です。
そもそも窯業系サイディングは、タイルのような形状をしています。ある意味レンガのような状態になっているのです。
ところで赤い色のレンガとレンガの間には、白い部分があるでしょう。レンガのつなぎ目の部分です。サイディングにも似たようなつなぎ目があって、シーリングと呼ばれるのです。
シーリングは、中に水が入り込むのを防ぐ役割を果たしています。ところがサイディングの施工が完了してから6年ぐらい経過すると、シーリングはだんだん虚弱になってくるのです。一部がひび割れしてしまう事もあれば、剥がれてしまうケースもあります。
その状態になると、サイディングには水が入り込んでしまいます。その結果、上述のひび割れのような症状ができてしまう事もあるのです。つまりシーリングの症状が、ひび割れを招き寄せてしまうようなイメージです。
シーリングが断裂してしまった時は、早急に補修する必要があります。放置しておきますと、窯業系サイディングの状態が悪くなってしまうからです。

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