窯業系サイディングのデメリット

窯業系サイディングには、熱に関するデメリットがあります。外壁は、やや高温になってしまう事もあるのです。また水を含みやすい性質があり、塗膜がなくなった後の劣化スピードがやや早いデメリットもあります。

レンガ風な窯業系サイディング

塗料が原因で室内温度が高くなる

夏の時期になりますと、住宅の室内温度はかなり高くなってしまう事があります。西日がさす時間帯ですと、かなり暑くなってしまうケースも多いです。
なぜ温度が高くなるかというと、その一因は塗料なのです。残念ながら外壁塗料によっては、熱を吸収してしまう力が強い事もあります。熱の吸収力が強い塗料に西日が当たれば、塗料の温度は高くなるでしょう。その影響により、建物内の温度がかなり高くなってしまう事があります。
その温度上昇の程度は、決して軽視できません。蓄熱性が強い塗料ですと、60度に達してしまう事もあるのです。それだけの温度になりますと、室温もかなり高くなってしまいます。

蓄熱性は強い窯業系サイディング

ところで窯業系サイディングは、その熱に関するデメリットがあるのです。蓄熱性は比較的高いです。多くの熱をため込んでしまいますから、室内温度がやや高くなってしまう可能性があります。窯業系サイディングには太陽の光がまともに当たってしまいますから、温度も高くなりやすいです。
特に厄介なのは南側です。よく言われる事ですが、南向きの建物は日当たりが良好です。ですから南側に窯業系サイディングの施工が行われていると、かなり温度が高くなってしまう場合があります。それこそ室内温度が60度ぐらいになるケースも、実際あるのです。

コーキングが悪化するとサイディングも劣化してしまう

ところで建物の外壁には、必ずと言って良いほど垂直方向の線があります。いわゆる縦ジョイントです。
建物に対するサイディングの作業を行う場合、そのジョイント部分を埋める事になります。一旦はコーキングの作業を行った上で、改めて塗料を塗って訳です。窯業系サイディングも、それは同様です。
コーキングを塗った後は、そこそこ細かく補修しなければなりません。コーキングはずっと効果を発揮し続けてくれる訳ではなく、やはり年数が経過してしまえば、状態が悪くなってしまいます。悪くなった時は、もちろん補修すべきなのです。
ところで多くの方々は、そのコーキングの補修作業を怠っています。補修を忘れてしまうと、窯業系サイディングの状態が悪くなってしまうのです。
というのも窯業系サイディングは、やや水に弱い性質があります。雨水による影響を受けやすいのです。
建物に対するコーキングがしっかりしていれば、窯業系サイディングに雨水の影響が及ぶことはありません。しかし経年劣化に伴ってコーキングの状態が悪くなれば、サイディングにも雨水が侵入しやすくなってしまいます。それはサイディングの劣化を招いてしまうのです。
という事は、窯業系サイディングとコーキングの施工を行った後は、たまにコーキングの様子を見る必要があります。コーキングの状態が悪ければ、直ちに補修作業を行わなければなりません。その「コーキングの補修が必要」という点は、窯業系サイディングのデメリットの1つです。

塗膜がなくなると劣化してしまう

それと塗膜です。塗膜が無くなってしまうと、窯業系サイディングの効果が切れてしまうデメリットがあります。
そもそも外壁塗装は、多層構造になっているのです。窯業系サイディングを塗った上から、塗膜も塗る事になります。なぜ塗膜を塗るかというと、サイディングの劣化を防ぐ為です。
上記でも少々触れた通り、窯業系サイディングは少々水に弱いです。雨水が当たった程度でも、かなり劣化してしまう傾向があります。
それでも塗膜があれば、窯業系サイディングに影響が及ぶ訳ではありません。いわゆるコーティングされた状態になりますから、サイディングの劣化を防いでくれるからです。
ところが塗膜は万能ではありません。ある程度年数が経過してしまえば、やがて塗膜も無くなってしまいます。窯業系サイディングを保護しているものが無くなれば、自然と劣化してしまいます。水に少々弱いのは、窯業系サイディングのデメリットの1つなのです。

メンテナンスが少々面倒なデメリット

ただし窯業系サイディングに対するメンテナンスを行っておけば、基本的には問題ありません。例えばコーキングの状態が悪くなるにしても、細かく観察してメンテナンスしていれば、状態が悪くなるのを防げるのです。塗膜も同様です。
ですからサイディングの施工が終わったら、定期的にメンテナンスする必要があります。それを徹底しておけば、サイディングの状態も悪くなりづらいです。
ただ問題は、メンテナンスの手間です。数年に1回ぐらいの頻度でメンテナンスするにしても、労力は必要です。メンテナンスの状況によっては、足場も組まなければなりません。近所に対する挨拶も必要ですから、やや面倒ではあります。

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